「俺の姉がこんなにビッチなわけがない。」                 ―本日は四月一日です。―

 「破壊魔」と書いて「ワーストデストロイヤー」と読ます
なにかと世間をお騒がせな実力No1.トラブルコレクター
アーノルド・ガートラント氏ですが、この度信じられない
ニュースがお茶の間を直撃しました!
 なんと、顔を公表しないがイケメンという噂だった同氏
は、実は仕事上の便宜を図る名前として、敢えて男性名
である「アーノルド」を名乗っており、実際はうら若き女性
との噂を耳にしました!



 世間では「そんなわけないだろう」という世論でしたが、
記者が入手した肌も露わなスクープ写真により、波紋が
広がっています。

 また、別段隠しているわけでないのに、まったく知られて
いない事実として、彼女には実の弟がおり、常に行動を
共にしているという話。

 なんだか怪しい話だ……と感じた記者は、件の弟さんを
直撃! お姉さんのお話を伺いたい、と申し出た記者に、
正直いまいちぱっとしない少年である弟さんは、まるで飼
い主大好きな番犬のように敵意むき出しで、
「姉ちゃんに近づくなぁぁぁーー!!」と吠えてかかった。
 姉君に関し詳しいことはわからなかったが、彼は相当な
シスコンのようだ。
 実際、あのくらいの年頃は、一番家族や兄弟が鬱陶しく
感じられ疎遠になりがちなもの。そんな少年にあれだけ熱
烈かつ素直に慕われる姉とは、やはり相当な美女であろう。
と記者は力説しておく。

 現代のトラ・コレは特に組合組織を筆頭に、旧時代的な
ヤクザ仕事から足を洗おうとしている職種なのだが、そこへ
行くと「ワー・デス」の愛称で(半ば諦めて)親しまれている
アーノルド・ガートラント氏は、主に力押しを得意とする、かなり
旧時代的なトラブル・コレクターとして知られている。

 そんな荒事ばかりの仕事を、女性の身でこなせるのか、と
いうより、頼むほうもどうかしているんじゃないのか? という
疑問には、やはり彼女が敢えて男性名で仕事を請け負ってい
るという辺りからお察しいただきたい。
 しかも、美女。これには、きっと深い事情が……と慮っていた
記者の耳に、「ワー・デスは割と、仕事のためなら男と平気で
寝る」みたいな噂が……NON!と思わずおフランス人のように
悲鳴を上げてしまった。

 噂としては、彼女は枕営業や仕事に女を使うことも厭わない
逞しい女性だとのこと。

 潔癖な雰囲気の強かった元来の男性、アーノルド・ガートラントと
ここはかなり違う点だ。

 そして、その辺りの女性、「ワー・デス」の枕事情を詳しく! と
思った者は、十中八九、オープンシスコンな弟君からあらぬ呪い
を掛けられ不幸に見舞われるらしいので気をつけられたし。

 弟君は、目立たないが、尋常でないシスコンパワーを発揮する
ということで、トラブル・コレクター組合の界隈では有名らしい。

 そして、姉君である彼女からは、「便利な犬」くらいの扱いとの
ことだが、本人はそれで満足らしい……。

 それでは、まるで女王様と犬のような姉弟関係だが大丈夫なの
か……? 記者は弟君の将来が心配だ。

 ある種、この姉弟の図は、
 世間で知られている鬼のような兄とかわいそうな弟 という
既出の構図が崩れると、余計にアブナイ雰囲気になるということなの
だが、本来の兄弟関係だと、ドSに見える兄が実はドMだったり、おと
なしそうな弟が覚醒するとドSだったりするからさらに複雑だ。


 しかしながら言わせていただくと、アーノルド・ガートラント、本名不明
のこの若く美しい女性は……ビッチだ!

 僭越ながら、飲み屋で記者達は、「一発お願いしてぇぜスウィーティ!」
などと焼酎片手に盛り上がってしまった。

 そして翌朝目覚めると、財布が根こそぎなくなっていた上、なんと頭に
吹き矢が刺さっていた者も

 だが、依然、「ワー・デスはイケメン」という説も有力であり、詳細を知りたい
と思いつつ、記者は筆を置くのでした。


 記者・フール・エイプリル(35歳独身男)著。



お疲れ様でした!こちらからサイト内へどうぞ! >  Top ページへのリンク (が当日はありました)




2012.04.01.

2012年のエイプリルフール、原稿中でサイト更新停滞中……にもかかわらず、悪ふざけに命を掛けることを信条としている(?)
当サイトは、当日のIndexページからTopページへの入り口に、全力でトラップを仕掛けました!!
\(^0^)/
「悪ふざけ上等サイトなのに、ここでやらんでいつやるんだ!!」 という超絶無意味ながんばりを見てあげて奥さん!

兄貴の女体化ネタは、何度からくがきしてみたことがあるんですけど、今回のこの「俺の姉」ネタが一番世界観とか設定がガチにしっかりしてますww
どんだけ悪ノリがすきなの、というくらい本気でした。この設定で小説リクをもらってたんですが、企画決定が一週間前で、そこまで全部の準備ができ
なかったんで、エイプリルフールっぽい悪ノリを
と考えて書いた結果、このようなゴシップ記事風のものに。

upが遅れてしまって、スタートダッシュが二時間ほど遅れてしまったんですが、好評なようで良かったです。
当日、お付き合いくださりありがとうございました!!